今回、霞町音楽会が皆様にオススメする新人バンドがあります。それがVOLOMUSIKS(ボロムジクス)。偶然、今年5月に吉祥寺の路上で彼らのライブに触れ、彼女たちにしか醸し出せない独特な音楽世界に惹き付けられ、すぐ出演のオファーをしました。霞町音楽会至上、最も若い彼らですが、まちがいなく霞町音楽会ならではのセレクトで、今後躍進が期待出来る新人です! バンド名、VOLOMUSIKS(ボロムジクス)っていうのは、なかなか洒落たバンド名なんですけど、どんな由来なんでしょう? こまつかおり(以下、かおり):ある映画を観ていて、そこから拝借してつけたんですが、“MUSIK(ムジーク)”というドイツ語で、つまり音楽家という意味ですが、その映画の中では<音楽を極めた人>みたいな意味で使われていて、だけど<音楽を極めた人>やなんておこがましいなぁ、ということで、そのMUSIKの前にボロ雑巾のボロを付けまして、ボロムジクスが誕生しました。 お一人ずつ、好きな、影響を受けたアーティストをお伺いしたいのですが。 こまつゆか(以下、ゆか):はい。私はジャズピアニストのMonty Alexanderが好きです。彼の演奏を初めて聴いた時はすごい衝撃で、鳥肌が立ちました。ほかにはPat Methenyグループのメンバーで知られるLyle Maysも好きです。 もともとゆかさんはクラシックのピアノをやってらしたんですか? ゆか:お恥ずかしい事に一切やっていなかったんです。もともと鍵盤を触るようになったのはエレクトーンからで、3歳から音楽教室で習っていたのですが、小学生の頃にそのままエレクトーンを弾き続けたい人と、ピアノを習いたい人と選択肢が分かれる時期がありまして。その時私は“エレクトーンの方がたくさんボタンが付いていて色んな音が出るから楽しい”という理由でピアノを選びませんでした。今思えばそれが大きな間違いだったのですが(笑)その時に教えてくださっていた先生がジャズが好きだったので、ジャズ曲をエレクトーンで弾くという事をずっとやっていました。でも高校生になった時に、鍵盤を弾き続けたいのならピアノをちゃんとやらないとダメだよと言われまして、そこで初めてピアノを触るようになりました。なので基本的にクラシックを通らずにきてしまったのですが、色々やっていくうちにやっぱり基礎はそこにあって、きちんとしないといけないと思い、遅ればせながら今現在も勉強中です。ちなみに、彼女(Vo.のかおりさん)も一緒にエレクトーンを習っていました。 かおり: 4、5歳くらいから、中学1年生か2年生くらいまで一緒に(音楽教室に)通ってました。 ゆか:一時期、同じ作曲の先生にふたりとも習っていたのですが、君たち、この曲をふたりでやってみなさいって課題が出たりして、何か気付くと自然に音を出す時は彼女が歌、私がピアノってことになっていました。 では、かおりさんは、エレクトーンをやっていて、けど歌う方に気持ちが移っていって、そうした時に、好きな歌い手ってどんな人だったんですか? かおり:えっと、お恥ずかしながら実は「この人みたいになりたい、歌いたい」っていうのがなくて、訊かれる度人生を振り返って熟考してみるのですが、やはり出てこず、かっこいい回答ができないです(笑)。 かおりさんの書く詞は、とても独特な世界観を持った詞で、言い回し方も独特なものがあるのですが、例えば好きな作家とか文学っておありなんですか? かおり:本は好きですが、歌詞を書くようになったのが先で、本が好きになった方が後ですね。 ということは、活字方面で特に影響を受けた人もいない・・・? かおり:そうですね。だいたいは日々感じた矛盾やおもったこと、あとは妄想と想像の世界で書いてまして、直接的に影響を受けた本や作家さんはいないです。 詞を書くようになったのは、音楽を始めてからですか? かおり:歌う前から、日記じゃないですけど、何かしら書いていたような気がします。もともと、国語の授業が好きやって、その時は本が特に好きだってこともなく、とにかく文字を書くってことが好きだったとおもいます。 だいきさんは? 松林大樹(以下、大樹):Primusってバンドのレス・クレイプールが大好きですね。その人くらいですね、ベースを弾くアーティストは。ステージで変、というか変わったことをやっている人が好きで、例えばレッチリのフリーとか、好きでしたしカッコイイなとは思いましたけど、ものすごく惹かれたというのは、やはりPrimusのレス・クレイプールですね。 どんなふうに曲が出来上がっていくのか?というところが非常に興味深いんですが。 ゆか:私が曲を書く時は基本的に歌詞が先にあるので、“かおりの言葉が呼んでいる音は何やろう?”て考えて音を探します。歌詞を読みながらピアノを弾いて、そうするとメロディーになるので歌いながらつくっていきます。 かおりさんは、留学していた時期もあったとお聞きしましたが。 かおり:そうですね、高校時代に10ヶ月ほど。 どちらに? かおり:アメリカです。音楽も勉強して来るわって言い放って行った記憶もあるような、ないような(笑)。でも実際、たいして音楽は勉強して来なかったです(笑)。 ゆか:《英語でも歌詞を書ける人になりたい》って言って旅立っていったよ、あんたは(笑) かおり:(笑)。 では、その10ヶ月間は、ふたりの音楽活動はなかったんですね。 ゆか:そうですね、ただ歌詞を何度か送ってくれた事があって、その間に出来た曲もあります。本人は気付いてなかったかもしれないですが、アメリカから歌詞が届いた時に《あぁー、やっぱり生活する土地が変わると詞のニュアンスも変わるんやな》と思いました。 霞町音楽会 第6回では、オープニング・アクトとして、ご出演いただきます。 ゆか:今回このような機会を頂いて、初めての方にもたくさんお逢いさせて頂ける事、とても有難く思っています。観てくださる方にVOLOMUSIKSを楽しんでもらえるよう、伝えられるよう自分たちも楽しんでお届け出来ればと思います。 かおり:まず、演奏の機会をいただいたことを有り難くおもっております。ほぼ初めてお逢いするお客さんばかりだと思いますので、どれだけ自分たちが音楽を楽しんで、どれだけお客さんにそれを伝えることが出来、楽しんでもらえるか、物凄い楽しみです。 だいき:異種格闘技的なジャンルレスなイベントのオープニング・アクトということで、お客さんにも、ほかの出演の方々にも、何か伝えられればな、通用すれば良いな、と思っています。楽しみでもあり、怖くもあり、ドキドキワクワクだな、と思っております。 |
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